町の未来を拓く_錦江町職員研修、2年目がスタート!

2024.9.6

こんにちは!「錦江帖」編集部です。

私たちは、「錦江帖」を通じて、多くの方に錦江町内の挑戦を届けたいと思っています。今後「NEWS」コーナーでは、挑戦の大小は関係なく、町内で挑戦されている人々の姿をお伝えしていきます。

今回は、町内の挑戦の一例として、役場での職員研修についてご紹介いたします。

錦江町役場では昨年度から、職員が町の将来を築く「チェンジ・エージェント」(変革の担い手)を目指す職員研修を実施しています。この研修では、町長より選出された15名の職員が、2年間(全8回)にわたり、町が抱える課題に向き合い、解決に向けた事業を計画・実行するノウハウや思考術をワークショップ形式で学んでいます。

研修2年目を迎えた現在の様子を、これまでの取り組みとともにぜひご覧ください。

実施背景と昨年度の取り組み

そもそも、なぜ研修は始まったのか。初回の研修では、町長からこのようなメッセージがありました。

「錦江町役場として、人口減少が進んでしまっても自立した筋肉質の町へ体質的に変化していきたいと考えています。地方創生は単純に人口を増やすのではなく、当事者意識を持った方や、自分から汗を流して動いていこうという意思も持った、現在町にいない価値観や業種の方々を増やしていけるか。そのために私たち行政職員が外部からの人材の触媒となり、本気で伴走していける能力を身に付ける上で、この研修が一番大事なものになると考えています。」

地方創生とは、単に人口を増やすことではなく、当事者意識を持った人を増やすことが大事。そのために、まず自分たち自身が変わるための研修とのことでした。言葉にすると簡単にきこえてしまいますが、とても難しく、多くの時間が必要です。それでも、研修を始める決断をされた町長からは、強い想いを感じます。

昨年度の研修(第1回〜第4回)では、それぞれ以下について学びました。詳細はリンクより別記事でお読みいただけます。

・第1回:身近な問題を意識し、課題を見出すときの視点を定める。

役場から錦江町の未来を!_第1回職員研修

・第2回:自分自身とこの町はどうありたいか、何を諦めないかを「ねがい」として、ゴールと課題を見出し、課題を解決するための仮説を立てる。

まちが良くなる仮説を立てる_第2回職員研修 

・第3回:仮説を元に個人プロジェクト(行動の工程表)を作成する。

プロジェクトを設計する_第3回職員研修 

・第4回:プロジェクトの試行に向け、細部まで見直しを行う。

自分以外の誰かを幸せにするプロジェクト_第4回職員研修 

今年度の研修スタート


今年度1回目となる、第5回職員研修では、プロジェクトの選定とアクションプランの策定を行いました。

これまで個人で進めてきたプロジェクトから、協力して取り組むべきもの(シンボルプロジェクト)を選び、改めてチームとしてのゴールを検討する時間です。

はじめに、1人づつ自分のプロジェクトのプレゼンテーションをしました。

同じ地域に住んでいて、同じ職場で働いている皆さんですが、問題意識を感じている点はそれぞれ違います。発表を聞きながら、私自身も新しい視点を得ることができました。

発表後はいよいよプロジェクトの選定です。

1チーム3、4人を目安に、みなさん自由に選んでいきます。自分のプロジェクトにメンバーを巻き込んだり、同じようなテーマで集まったり、はたまた各プロジェクトの共通点から新たなテーマを作ったりと、選び方は様々。時間をかけた話し合いの末、最終的には「子どもの居場所づくり」や「空き家」、「教育」などをテーマにした4つのシンボルプロジェクトが誕生しました。これからは、個人ではなく、チームでの活動が始まります。

交渉中の様子

研修後半では、早速チームに分かれて、ゴール設定と具体的なアクションプランの策定を行いました。

「プロジェクトで何を目指しているのか、そのために何をすれば良いか」を考えるみなさん。「これでいいや」ではなく、「もっと良くするにはどうすればよいか」を議論している姿が印象的でした。今は、研修で決めたゴール、アクションプランを基に、実際にプロジェクトを動かし、仮説検証を進めている最中です。

中間報告

そして先日、第6回目の研修が実施され、中間報告発表と各チームに対する「おせっかい」を行いました。おせっかいとは、相手チームに対するアドバイスやフィードバックのこと。発表を聞き「これはどういう事?」「こうすれば、もっとよくなるのではないか」「この部分は自分のプロジェクトと協力できるのはないか?!」など、それぞれが感じたことを伝えていきます。

個人として、役場の職員として、そして自分のプロジェクトを通してと、様々な視点から「おせっかい」をされていました。比較してみることで、改めて自分のチームの課題に気づく機会になったようです。また、普段は自分たちのチームだけで活動されているので、別の視点からの意見をもらうことは、おせっかいされる側にとっても良い刺激になったのではないでしょうか。

付箋は全て、別チームからのおせっかい

最後に

研修も残すところあと2回となりました。今後は、研修の最終目標である「年度内に行政事業または官民共同事業として立ち上げる」に向け、事業プランの策定や資源調達、人材の確保など、一つ一つ要素を検討していきます。

普段の業務に加え、プロジェクトを並行して進めるのは大変です。それでも、皆さんが弱音を吐かず、むしろ楽しそうにミーティングに臨む姿を見ていると、私まで元気をもらえます!皆さんのように「町のために真剣に取り組む大人の存在」に気づけたことは、私にとって嬉しく、意味のあることだと感じています。

2月の最終報告会まで、残り半年。各プロジェクトが何をして、最後どのような形になっていくのか、引き続き注目です!